エボラ熱の実験的ワクチン、コンゴ大都市向けに供給へ
(CNN) アフリカ中部コンゴ民主共和国(旧ザイール)で流行宣言が出されたエボラ出血熱に関連して、都市部での感染拡大を阻止するため実験段階にあるワクチンの供給が週内にも始まる見通しであることが21日までに分かった。
ワクチンの供給が行われるのは、同国北西部に位置する人口約120万人の都市ムバンダカ。同市では先週、世界保健機関(WHO)により新たな感染者の存在が確認されており、予想を上回るペースでの流行を危惧する声が高まっていた。
当該のワクチンは「rVSV-ZEBOV」と呼ばれる。WHOが18日に明らかにしたところによれば第1段階として約8000~1万人に供給される見込みで、エボラ熱感染者と接触した人やその人たちに接触した人たちを対象にするという。
rVSV-ZEBOVは2015年と16年にギニアで使用された。エボラ熱感染者と接触した人たちに供給され、非常に有効であることが証明されたが、今回のように感染拡大を抑え込む目的で使用されるのは初めてだと指摘する専門家もいる。
コンゴの首都キンシャサへもWHOがすでに5000回分のワクチンを発送した。さらに数千回分が届くとみられている。
WHOによると今回の流行ではこれまでに46人の症例が報告され、うち26人が死亡した。21人については検査で感染が確認された。