マレーシア機撃墜のミサイル、「ロ軍部隊が所有」 捜査チーム
(CNN) ウクライナ東部で2014年に起きたマレーシア航空機撃墜事件で、国際合同捜査チームは24日、同機を打ち落としたミサイルはロシア軍第53対空ミサイル旅団の装置から発射されたとの見解を示した。
撃墜に関与した可能性があるとして合同捜査チームがロシア軍の特定の部隊を名指ししたのは初めて。ロシアはこの件への関与を再三否定している。
合同捜査チームは今回、オランダで記者会見を開催。撃墜に使用されたミサイル「ブク」はペルボマイスク近郊の農場から発射されたと明らかにした。
さらに同日インターネットに投稿された更新情報では、撃墜に使われたブク用の輸送車兼用起立式レーダー装備発射機(TELAR)について、第53対空ミサイル旅団から搬入されたものだと「確信している」とした。同部隊はロシアのクルスクに拠点を置いている。
捜査チームの結論は「広範な比較調査」に基づくもので、個々のブク発射機の特徴を突き止めたとしている。
オランダ国家検察の責任者は「当時この地域は親ロシア分離派の支配下にあった」と指摘。問題のブク発射機については、「ロシア連邦の領土から搬入され、後に同地に戻された」との見方を示した。
このため第53対空ミサイル旅団による積極的な関与の有無が問われる状況だと強調し、合同捜査チームとしてこの点を調査中だとしている。
事件では14年7月、乗客乗員298人を乗せたオランダ・アムステルダム発マレーシア・クアラルンプール行きの航空機がウクライナ東部で撃墜された。