プーチン大統領、トランプ氏と定期的に電話会談、欧州分断は望まず
(CNN) ロシアのプーチン大統領は、5日のオーストリア訪問を前に同国のテレビ局のインタビューに応じ、米国のトランプ大統領とは「定期的に電話で話をしている」と語った。世界のテロ対策では両国がうまく連携できているとの認識を示す一方で、当面の間、公式首脳会談を行う予定はないことも明らかにした。
プーチン大統領はオーストリアのテレビ局ORFのインタビューの中で、米ロ間の新たな軍拡競争が勃発する可能性があるとの認識はトランプ大統領と一致していると述べ、両首脳が連携して軍拡を阻止することへの期待をつないだ。
最近の電話会談では、「ドナルド(トランプ大統領)が、新たな軍拡競争の可能性について憂慮していると言った」とプーチン氏は述べ、「私も完全に同感だ。だが、軍拡(競争)を防ぐために、我々はそれについて考え、何らかの行動を起こし、我が国の外務相と米国務省に対応を指示しなければならない」と付け加えている。
トランプ大統領が就任して以来、米ロ首脳会談が行われていない理由について質問されると、「そうした会談の可能性は、米国内の政治状況に依存するところが大きい」と指摘。「議会選挙運動が進行中で、次の大統領選挙も控え、米国大統領はさまざまな問題について攻撃されている。それが主な理由だと思う」と語った。
欧州との関係については、ロシア指導部が欧州を分断させる目的で、欧州各国の国粋主義政党との関係維持を狙っているとする見方に対し、「我々が目指しているのは欧州を分断させることではない。それどころか、統一して繁栄する欧州連合(EU)の実現を望む。なぜならEUは我々にとって最大の貿易・経済相手国であり、EU内部の問題が増えるほど、我々にとってのリスクや不確実性が高まる」と反論した。