韓国、合意履行に米と協力へ 日本は拉致問題提起に謝意 米朝首脳会談
(CNN) 史上初となる米朝首脳会談が行われ、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は、朝鮮半島の完全な非核化を目指すことなどを盛り込んだ共同声明に署名した。ただ共同声明については具体性に欠けるなどの見方も出ている。
共同声明では、朝鮮半島に永続的で安定的な平和体制の構築や、朝鮮半島の完全な非核化に向けて両国が共同で取り組むことがうたわれた。
トランプ大統領は記者会見で、合意の詳細について説明を行ったが、在韓米軍の将来的な撤退や削減も示唆した。これは米国の長年のアジア政策を方針転換するものといえそうだ。
韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は米朝会談後、「70年にわたる分断と対立が投げかける暗い影が、実際に目の前で起こっている出来事を信じるのを難しくさせる。戦争と紛争の暗い日々を後にし、我々は平和と協力の新しい章を始める。北朝鮮とともにその道を行くだろう」と述べた。
韓国大統領府によれば、文大統領は12日夕、トランプ氏と電話会談を行い、首脳会談が朝鮮半島だけでなく世界にとっても平和のための素晴らしい基礎となったと伝えた。合意の完全履行に向けて、米韓両国がより緊密に共同で取り組むことでも合意したという。
トランプ大統領は記者会見で、北朝鮮による日本人拉致の問題も首脳会談の中で取り上げたと明らかにした。安倍晋三首相は会談後、トランプ氏に感謝の言葉を述べた。
安倍首相は首脳会談終了前に、北朝鮮には豊富な資源と労働力があり、正しい道を歩めば、明るい未来を描くことができると述べていた。