伝統の牛追い祭り開幕、2日間で9人が負傷 スペイン
(CNN) スペイン北部パンプローナで毎年恒例の牛追い祭りが始まり、赤十字によると、8日までに少なくとも9人が負傷した。
400年の伝統をもつ同地のサン・フェルミン祭りは6日から14日まで8日間にわたって開かれ、7日からは牛追いが始まった。
赤十字によると、初日の7日だけで5人が負傷して病院に運ばれ、2日目の8日は4人が搬送された。けがの程度は分かっていない。ロイター通信は、初日の牛追いで1人が牛の角で突かれたと伝えている。
赤十字は、最初の2日間でほぼ100人を手当てしたという。
牛追い祭りでけが人が出るのは珍しいことではない。しかし1910年から2014年の間に15人が角で突かれて命を落としている。
牛追いはもともと、市の郊外から闘牛場へ牛を追い込む行事として始まった。2発の爆竹が鳴り響くと、伝統の白と赤の衣装を身に着けたアマチュアの参加者たちを追いかけて、牛たちが825メートルの距離を突進する。
その日の晩には闘牛が行われ、牛たちは闘牛士に殺される。
パンプローナの牛追いは、ナバラ州の守護聖人サン・フェルミンを記念する行事で、コンサートやパレードなどさまざまなイベントが開かれて大勢の観光客でにぎわう。パンプローナの約20万人の人口は、祭りの週末には3倍に膨れ上がる。
ここ数年は、牛たちの扱いをめぐって動物権利団体からの非難も浴びている。