英検察、ロシア人2人に逮捕状 神経剤ノビチョク襲撃事件
テロ対策当局によると、ノビチョクの痕跡は警察が5月4日に行ったこの客室の検査で見つかった。ただ、短期的にも長期的にも健康被害を生じさせるほどの分量ではなく、「安全」と判断したとしている。3月~5月の間にこの部屋を使った宿泊客の具体が悪くなったという報告もないと説明している。
テロ対策当局は記者団に対し、6月30日にソールズベリー近郊のエイムズベリーに住む男女がノビチョクに触れ、7月8日に女性が死亡した事件についても、元スパイ襲撃事件と関連があると見て捜査していることを明らかにした。
エイムズベリーの被害者の男女について当局は、「意図的に狙われたわけではなく、猛毒の神経剤が見境なく廃棄された、犠牲になった」と話している。
こちらの事件では、男性が寄付品入れの中から香水と思われる箱を見つけて持ち帰り、自宅で開封。女性が容器の中身を手首に塗った後に、気分が悪くなったという。
捜査当局が男性の自宅で発見したピンク色の箱には「ニナリッチ プルミエジュール」のラベルが付いていたが、これは偽物と判明した。
警察は、2人の男が映った防犯カメラの映像も公開した。40歳くらいと思われる男たちは、3月2日にロンドンのガトウィック空港に到着、同月3~4日にかけてソールズベリーに現れた。3月4日夜にロンドンのヒースロー空港から出発したのが最後の映像だった。
2人は出国に先立ちこの日の正午ごろ、スクリパリ氏の自宅近くの防犯カメラに映っていたという。捜査当局は、2人がスクリパリ氏の自宅の玄関ドアにノビチョクを塗ったとみて調べている。