タンザニア大統領、女性に「避妊しないで」 人口増の必要性訴え
(CNN) タンザニアのマグフリ大統領は自国の女性に対し、経口避妊薬の服用を止めるよう呼びかけた。国内の人口を増やす必要があるためだという。地元メディアが12日までに報じた。
地元紙「ザ・シチズン」は、9日に開かれた集会でのマグフリ氏の発言を引用した。それによると同氏は「今こそ女性は避妊を止められる」「生まれる子どもの数を制限しようとする人々は怠け者だ。一生懸命働いて大家族を養おうという気がないから、避妊して1人か2人しか子どもを持たないようにしている」と述べた。
また避妊を擁護しているのは外国の人々で、動機に悪意があるとも主張。欧州を訪れた際に避妊がもたらす影響を目の当たりにしたとして「一部の国は今まさに人口減少に苦しんでいる。労働力が失われているのだ」と指摘したという。
マグフリ氏は妊婦のための医療への投資や新たな病院の開設を進めるとして、国民に子どもを増やし続けることを求めた。この集会には国連人口基金のタンザニアの代表も出席していたと報じられた。
世界銀行の2015年の報告によると、タンザニアの人口は約5300万人。全体の70パーセントは1日2ドル以下の生活を強いられている。
野党の国会議員は上記のマグフリ大統領の発言について、医療や健康に関する国の政策にそぐわないものだと批判した。