シリア近海にロシア海軍艦集結、米国防総省が警戒強める
ワシントン(CNN) 内戦が続くシリアに近い地中海東部にロシア海軍艦10数隻が配備され、米国防総省や北大西洋条約機構(NATO)が警戒を強めている。
複数の米当局者が米情報機関の見方としてCNNに語ったところによると、ロシアを後ろ盾とするシリア政権軍が、反体制派の支配地域イドリブ県にある医療施設を空爆したという情報もある。
米国防総省のペイホン報道官はCNNに対し、ロシアがシリア近海で着実に大規模な海軍部隊を構築しつつあり、十数隻の海軍艦の多くはロシア製の巡航ミサイル「カリブル」を搭載していると語った。
NATOの当局者もロシア海軍艦のプレゼンスに懸念を表明。オランダ、カナダ、ギリシャ、スペインの海軍艦が、ロシアの動向を注視していることを明らかにした。
ロシア国防省は、軍事演習のために海軍の艦船26隻と航空機34機を配備したと説明していた。
しかし米国防総省は、演習が終了した後も艦隊がとどまっていることに警戒感を募らせる。複数の米当局者は、ロシア海軍艦がシリアのアサド政権によるイドリブ攻撃を援護して、ミサイルを発射する可能性もあるとして懸念を表明した。