米朝高官協議、今週開催へ 北朝鮮は核開発再開を警告
(CNN) 米国のポンペオ国務長官と北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が今週、米ニューヨークで予定している協議を前に、北朝鮮が核開発の再開を示唆する警告を発した。
北朝鮮の外務省幹部は2日、朝鮮中央通信(KCNA)に掲載された論評の中で、核戦力増強の路線を復活させる可能性に言及した。
同幹部は米国側の態度について、「北朝鮮が制裁に屈して交渉のテーブルに着いた」という「愚かな」勘違いをしていると批判。「関係改善と制裁は両立しない」ことを理解していないと反発を示した。
ポンペオ氏は米CBSニュースとのインタビューで、論評は雑音にすぎないとの見方を示し、米朝協議への影響を否定。「交渉の相手がだれで、かれらがどんな立場なのか、我々には分かっている。トランプ大統領も、最終的な目標を達成するまで経済救済措置はあり得ないという立場を明確にしている」と強調した。
米朝間の協議が今年再開してから、北朝鮮がこれほど直接的に核開発再開を警告したのは初めてとされる。専門家の間では、「北朝鮮が会合前に国営メディアで強硬路線を打ち出すのはいつもの揺さぶり工作」との見方が強いが、一方でこうした発言が交渉の進展を妨げる可能性も指摘されている。