リビアの外務省に襲撃、高官含む3人死亡 ISISが犯行声明
(CNN) リビアの首都トリポリで25日、機関銃で武装した集団が外務省を襲撃し、高官1人を含む職員3人を殺害した。国連が支援するリビア国民合意政府の報道官がCNNに明らかにした。
保健省によると、この襲撃でほかに18人の負傷者が出ている。
過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」がメディア部門を通じて犯行声明を出した。
襲撃は現地時間の午前9時半ごろに発生し、武装集団側も3人が死亡した。当時現場近くにいた政治家は、庁舎の最上階で爆発音が聞こえたと証言、「最上階は完全に火に包まれた。庁舎からはまだ煙が出ているのが見える」と話している。
現場には救急隊や治安部隊が駆けつけて対応に当たっているという。
リビアのシヤラ外相は記者会見の中で今回の事件に触れ、国連がリビアに科している武器禁輸を解除するよう国際社会に求めた
国民合意政府を率いるサラージ暫定首相とシヤラ外相は現場を視察し、治安当局者から事件について説明を受けた。
サラージ暫定首相は、治安当局が事件の状況を解明し、関与した人物を逮捕できることを確信していると述べ、犠牲者の遺族に哀悼の意を表した。
リビア担当の国連事務総長特別代表、ガッサン・サラメ氏も襲撃を非難し、「国家の建設と暴力の放棄に向けて前進するというリビア国民の決断に、テロが打ち勝つことはできない」「我々はリビア国民と連携し、テロ組織によってリビアが犯罪の温床と化す事態を阻止する」と強調した。