メキシコで送油管爆発、21人死亡 ガソリン窃盗が原因
(CNN) メキシコ中部イダルゴ州のオマル・ファヤド知事は18日、ガソリン輸送のパイプラインが同日夕、爆発して炎上、少なくとも21人が死亡し、71人が負傷したと発表した。
現場は首都メキシコ市から北方へ約80マイル(約128キロ)離れたトラウエリルパン町。知事は火災は依然続いているとも述べた。国営石油企業「ペメックス」は声明で、爆発はパイプラインでの窃盗行為が原因と主張した。
また、この送油管近辺の住民が避難したと述べた。パイプラインはベラクルス州のトゥスパン市から同州トゥーラ市まで走っている。同社は今回の事故でメキシコ市のガソリン供給に影響はないとも述べた。
メキシコの複数の州やメキシコ市ではここ約2週間、ガソリン不足が深刻化し、給油所で数時間待ちの長蛇の列が発生するなどの混乱が生じている。ロペスオブラドール新大統領率いる政府がガソリン盗難の多発を受け、複数のパイプラインを止めたことが背景にある。
産油国でもあるメキシコではガソリンの確保は国民の大きな関心を集める問題となっている。石油は国家の大切な所有物との意識も強い。
一方で、ガソリン窃盗が原因の爆発も過去に複数回発生。プエブラ州で2010年に起きたパイプラインの爆発では28人が死亡し、多数が負傷していた。