ブラジルのダム決壊、死者58人に 捜索難航、被害の全容把握できず
ブラジル・サンパウロ(CNN) ブラジル南東部で起きた鉄鉱山のダム決壊で、現場の捜索救助活動が27日午後に再開され、災害対策当局によると、同日までに確認された犠牲者の数は58人に増えた。
ミナスジェライス州ブルマジーニョにある鉄鉱山のダムは25日に決壊し、汚泥やがれきが濁流となって周辺地域を襲った。
今も数百人が行方不明になっており、被害の全容は把握できていない。ダムの内部や周辺では徒歩で捜索活動が行われ、地盤が不安定な地域にはヘリコプターが出動している。
27日には近くにある別のダムも決壊の恐れが強まったとして、捜索活動が一時的に中断され、3000人に避難命令が出された。その後、このダムが決壊する危険はないと当局が判断、避難命令は解除された。
今回のダム決壊が起きた鉄鉱山を運営するブラジルの鉱山大手ヴァーレは、4年ほど前にミナスジェライス州南東部マリアナで起きたダムの決壊にも関係していた。
ミナスジェライス州知事は26日、3日間の服喪を宣言した。
ミナスジェライス州の一部はダム決壊で洪水状態となり、ブルマジーニョは大部分が泥流に覆われた。捜索活動は豪雨に阻まれて難航している。