過激派の攻撃激化、3万人が避難 ナイジェリア北東部
ラゴス(CNN) ナイジェリア北東部でイスラム過激派「ボコ・ハラム」による攻撃が激化し、先週末は3万人がカメルーン国境に避難した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の報道官が29日、本拠地ジュネーブでの記者会見で発表した。
この数週間で何千人もの住民が、隣接するカメルーンやチャド国内へ逃れたという。
同報道官によれば、現地での人道支援活動にも影響が及び、支援スタッフが撤退を余儀なくされた地域もある。
北東部ボルノ州内の避難所や町には最近、新たに8万人以上の避難民が流れ込み、劣悪な環境での生活を強いられている。
これまでに北東部一帯から追われた住民は25万人を超えた。さらに最近、市民を狙った攻撃の激化により、毎日数千人が新たに避難しているという。
ボルノ州の町ランの避難所では昨年、支援スタッフがボコ・ハラムに拉致されて人質となり、2人が殺害された。
UNHCRは、住民に食料や支援を提供する活動に8億4800万ドル(約930億円)の資金が必要だと呼び掛けた。
ボコ・ハラムはナイジェリア北部で村落や教会に放火するなど、数十年前から武装闘争を続けてきた。軍基地も攻撃の標的になり、多数の兵士らが犠牲になっているとみられる。