難民300人以上を乗せた救助船、スペインで入港
(CNN) 難民船の救援活動に取り組むスペインの支援団体「プロアクティバ・オープン・アームズ」の救助船が難民300人以上を乗せて地中海をさまよった末、スペイン南端アルへシラス付近に入港した。
難民らはアフリカのソマリアやナイジェリア、マリの出身者で、今月21日に遭難しかけた3隻の船から救助された。
救助船はイタリアとマルタに入港を拒否され、洋上でクリスマスを迎えた映像がツイッターに投稿されていた。
同団体はツイッターで、船にはトイレが2カ所、最低限の食料が2~3日分しかなく、医薬品や毛布も手に入らないと訴えていた。
すでに新生児と母親が空路マルタへ運ばれ、皮膚の感染症にかかった10代の若者1人がイタリアに搬送されていた。
イタリアでは対難民強硬派のサルビーニ内相が今年6月、難民船の受入れ拒否を表明した。サルビーニ氏は同団体の受け入れ要請に対し、「イタリアの港は閉鎖されている。人身売買業者やそれに加担する者にとって良い時代は終わった」とツイートした。
同団体を設立したオスカー・キャンプス氏は、ツイッター上で「あなたのしていることや言っていることを、何十年か後の子孫たちは恥ずかしく思うだろう」と返していた。
国際移住機関(IOM)によると、今年1年間にイタリアやマルタを目指しながら死亡した難民は1300人を超えている。