シリアの内戦逃れた一家、火災で子ども7人全員死亡 カナダ
(CNN) カナダのノバスコシア州ハリファックスで住宅の火災があり、一家の子ども7人全員が死亡した。被害に遭った一家は、シリアの内戦を逃れ、2017年からカナダで暮らし始めた難民だった。
ハリファックス警察によると、火災は19日未明に発生した。近所に住む女性は地元放送局のCBCに対し、「大きな爆発音がして、女性の叫び声が聞こえたので跳び起きて窓からのぞくと、裏口から火の手が上がってデッキへ燃え移っていた」と証言する。
現地の難民支援団体によると、父親のエブラハイム・バーホさんは、子どもたちを助けようとして重傷を負い、病院に運ばれたが重体となっている。
母親のカウサー・バーホさんは避難して無事だった。しかし「現実を受け入れるのは難しい。ただ子どもたちの名前を何度も何度も呼んで、会わせてほしいと繰り返している」(支援団体の関係者)という。
子どもたちの葬儀はモスク(イスラム教礼拝所)で営まれる。同モスクのフェイスブックによると、最年長の子どもは15歳、最年少は生後4カ月だった。
「この1年半の間、子どもたちは普通の子と同じように、学校へ通い、自転車に乗り、水泳をし、友達をつくり、庭を走り回り、誕生日を祝い、近所の人たちと一緒に過ごしていた」。支援団体はフェイスブックにそう記している。「もうあの子たちの笑い声を聞くことも、抱き付いてきてくれることもないなんて、考えられない」
一家は2017年にカナダに到着した。ユーチューブには、ハリファックス空港で出迎えた人たちから温かい歓迎を受ける一家の動画が残っている。来週にはハリファックス北部の町に引っ越しを予定していたという。
移民を積極的に受け入れてきたカナダのトルドー首相は、ツイッターで追悼の言葉を寄せた。