「大統領の職務」開始へ、ベネズエラの反政権指導者
(CNN) 政情混乱が続く南米ベネズエラ情勢で、反マドゥロ大統領派で暫定大統領への就任を宣言したグアイド国会議長は28日までに、コロンビアからベネズエラに帰国後、早急に「大統領としての職務」を開始するとの考えを示した。
ツイッター上に載せた声明で明らかにしたもので、次の指示は音声で伝えるとも述べた。「我々のメッセージの大規模な拡散を求める。何事も我々を止められないだろう」とも強調した。
同氏はCNNの取材に、帰国と同時に逮捕される可能性があると説明。「ベネズエラで政治の行使は私だけにではない有罪行為となる。政治犯が1000人おり、政治的な暗殺となっている」と主張した。
グアイド氏はコロンビアの首都ボゴタで開かれた米州諸国14カ国で組織する「リマ・グループ」の会合に出席し、ベネズエラ情勢の討議に参加。ペンス米副大統領やコロンビアのドゥケ大統領らとも会談し、悪化する食料や医薬品不足に対処するためベネズエラへの援助物資搬送を各国に要請した。
米国などはコロンビアのベネズエラ国境周辺に支援物資を送っているが、ベネズエラ軍が橋などを封鎖して国内への搬入を阻止。これに反発するデモ隊に催涙弾やゴム弾を発射し、約300人が負傷する事態ともなっている。