ブータンの結合双生児が帰国、豪で分離手術に成功
(CNN) 結合双生児として生まれ、オーストラリアで分離手術を受けたブータンの姉妹がこのほど、無事に帰国した。往復で約1万9000キロの旅だった。
ブータンに帰国したのはダワ・ペルデンちゃんとニマちゃんの姉妹。姉妹は腹部がつながった状態で生まれたが、昨年10月に分離手術のため、オーストラリアを訪問していた。医師や看護師ら約25人が6時間にわたって行った手術は無事に成功していた。
治療費を受け持ったのは、豪メルボルンのNPO「チルドレン・ファースト財団(CFF)」。姉妹の母親がCFFを通じて声明を出し、「私に愛情と支援を届けてくれたすべてのオーストラリアの人々に伝えます。厳しい時を過ごすなかでも、あなたたち全員が希望を与えてくれて、わたしを笑顔にしてくれました」と感謝の言葉を述べた。
手術後、姉妹は回復と経過観察のために入院していた。看護師によれば、2人は分離手術が成功した後も、一緒にいたがったという。
看護師のケリー・スミスさんはCNN系列局チャンネル7の取材に対し、2人を少し引き離そうとしても再びくっつき、足をからめるなどしたと振り返った。当初は別々のベッドにしようとしたが、2人はとても嫌がったという。「2人はひとつのベッドに一緒に入り、お互いに楽しそうに遊んでいた」とも述べた。
米メリーランド大学医療センターによれば、結合双生児は出産20万件につき1件の割合で生まれる。約70%が女性で、常に一卵性双生児だという。