パリでデモ隊が暴徒化、店舗など破壊 警官ら60人負傷
(CNN) パリで続いている反政権デモ「黄色いベスト運動」の参加者が16日、繁華街の店舗に放火し、窓ガラスを割るなど暴徒化して、警官隊と衝突した。
パリのデモは連続18週目となり、この日は警官17人、消防士1人を含む60人が軽傷を負った。
警官隊が放水銃や催涙ガスで鎮圧を図ったのに対し、デモ隊は石を投げ付けたり、バリケードを築いたりする行動に出た。
パリ警察によると192人が事情聴取を受けた。検察は64人が拘束されたと発表した。
デモ隊は銀行の支店に放火し、シャンゼリゼ通りに並ぶ小売店やレストランの窓ガラスを割ったり、売店に火をつけたりした。
サルコジ元大統領が2007年、大統領選の祝勝会を開いた高級レストラン「フーケ」も窓を割られて日よけに放火され、外壁にはスプレーで「サルコジが全てを壊した」と落書きされた。
デモによって被害を受けたシャンゼリゼ通りのレストラン「フーケ」=16日/ZAKARIA ABDELKAFI/AFP/Getty Images
カスタネ―ル内相は16日のツイートで、デモ隊には破壊行動の「プロ」が潜入していると主張。警察に断固とした対応を指示したと強調した。
フィリップ首相はCNN系列局とのインタビューで、デモを容認したりけしかけたりする者も共犯だと述べ、責任者は法廷で裁いて厳しく処罰すると警告した。