トランプ氏、「ロシアはベネズエラから撤退を」 ロ機到着受け
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は27日、政情不安が続く南米ベネズエラにロシアの航空機が到着したとの情報に触れ、ロシアは撤退する必要があるとの認識を示した。
ホワイトハウスでベネズエラのグアイド国会議長の妻、ファビアナ夫人と会談した際に述べた。トランプ政権はグアイド氏を暫定大統領と承認している。
トランプ氏はロシアの関与がベネズエラ情勢を複雑化させているかと問われ、「ロシアは出て行かなければならない」と強調。ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)や国連を通じて撤退の要求を伝えたのかという質問には、「彼らはよく知っている」と答えた。
さらに、ロシアがベネズエラから撤収しない場合、「あらゆる選択肢がある」とした。
ペンス副大統領もこの日、ロシアの軍用機がベネズエラ入りしたことに触れ、「歓迎しがたい挑発」と形容。マドゥロ政権への支援を停止し、グアイド氏に協力するようロシアに求めた。
ロシアは依然としてマドゥロ大統領を後押ししている。これまでに31億5000万ドル(約3500億円)規模の債務再編に応じるなど関係を深めている。
ロシア国営RIAノーボスチ通信が外交筋の話として伝えたところによると、今月23日には、ロシア機が首都カラカス近郊のシモン・ボリバル国際空港に到着した。ロシア軍の目的はベネズエラ側と軍事技術面の協力について話し合うことだという。
この外交筋は、これらの機体の到着は何年も前の契約の履行に伴うものであり、疑われるようなことは何もないと指摘。一方、ポンペオ米国務長官は異なる見方を示し、ロシアのラブロフ外相に対してベネズエラ国内の緊張を高める行為を米国は傍観しないと警告した。