トランプ大統領、ゴラン高原「イスラエルの主権認める時」
(CNN) トランプ米大統領は21日、イスラエルが占領するゴラン高原について、米国が「イスラエルの主権を完全に認める時が来た」とツイッターで表明した。ゴラン高原に関する米国の長年の政策を転換した形だ。
トランプ氏は続けて、ゴラン高原は「イスラエルと地域の安定にとって、戦略面と安全保障面で死活的に重要だ」とも述べた。
今回の表明はイスラエルのネタニヤフ首相に外交政策上の大きな勝利をもたらした。イスラエルでは総選挙が約3週間後に迫っており、ネタニヤフ氏再選の是非が焦点になっている。
ネタニヤフ氏は近日中にホワイトハウスでトランプ氏と会談する予定。この数週間、ゴラン高原をイスラエルの一部と認めるよう改めて米国に働きかけていた。
イスラエルは1967年の第3次中東戦争でゴラン高原を奪取し、81年には併合を宣言した。しかし国際社会は併合を認めておらず、ゴラン高原を占領地とみなしている。
国連シリア担当特使のゲイル・ペダーセン氏も最近改めてこうした立場を表明。「国連安保理はゴラン高原をシリア領と非常に明確に位置付けている。安保理決議第2254号の第一の側面はもちろん、シリアの領土の一体性だ」と述べていた。
トランプ氏の表明を受け、ネタニヤフ氏は即座にツイッターで謝意を示した。「イランがシリアをイスラエル破壊の足がかりとして利用しようとするなか、トランプ氏は果敢にもゴラン高原に関するイスラエルの主権を認めた。トランプ大統領、ありがとう」としている。