英下院院内総務、離脱案に抗議して辞任 メイ政権に打撃
ロンドン(CNN) 英下院のレッドソム院内総務が22日夜、欧州連合(EU)離脱を巡るメイ首相の対応を批判して辞任した。閣僚の辞任は首相にとって大きな打撃となりそうだ。
離脱推進派のレッドソム氏は、メイ首相の離脱案に対して「根本的に反対する」立場から、これ以上職務を遂行できなくなったと説明。ツイッターに掲載した辞表の中で、「私は離脱推進のため内閣にとどまっていたが、その過程で不愉快な妥協が行われてきた」と述べ、メイ首相が21日に提案した新たな離脱案に前途を見出すことはできないと主張、「我々のやり方で国民投票の結果を実現できるとは思えなくなった」としている。
今回の離脱案は4回目の採決にかけられる予定だが、レッドソム院内総務の辞任が引き金となって、メイ政権からの離脱に拍車がかかる可能性もある。
メイ首相は同日、レッドソム氏に反論する書簡を公開した。書簡では同氏に謝意を述べるとともに、「我々がEUと交渉した今回の離脱案では英国が主権国家になることはできないという見解には同意しない。離脱案が通過すれば、英国はEUを離脱する」と強調している。
メイ首相は辞任圧力にさらされている。もし辞任すれば、レッドソム氏は次期首相候補に名乗りを上げると予想されている。