ベルギー前国王、DNA検体を提出 隠し子訴訟
(CNN) 隠し子訴訟に見舞われているベルギーのアルベール2世前国王(84)は6月1日までに、同国の控訴裁判所が真偽を見極めるために命じていたDNA検査の検体を提出した。
娘と主張する女性アーティストのデルフィーヌ・ボエルさんは2013年に提訴。前国王は実父であることを否定していた。
この中で控訴裁は先月、前国王がDNA検査に応じるまでボエルさんに1日5000ユーロ(約60万5000円)の罰金支払いを命じてもいた。
前国王の弁護士はアルベール2世は控訴裁の判断に異議を唱え続けるとしながらも、DNA検査を受けることに合意したと指摘。CNNに寄せた声明で、司法に対する敬意からの対応策ともしていた。
また、DNA検査の結果は新たな司法判断が出るまで公表されないことが確認されたとも述べていた。
ボエルさんは、前国王は母親と不倫関係にあり、1968年に自らが生まれたと主張。
アルベール2世は王妃だったパオラ夫人と1959年に結婚。国王には93年に就任した。2013年に高齢と健康状態を理由に退き子息のフィリップ氏に王位を譲っていた。
ボエルさんは同年に提訴し、控訴裁は昨年10月、主張を認めアルベール2世にDNAの検査結果の提出を求めたが拒まれていた。
地元のCNN系列局「VTMベルギー」は、実の娘と確認された場合、ボエルさんには王室令に基づき王女の称号が授けられる可能性もあると報じた。