インド西部、大型サイクロン接近で厳戒 20年ぶりの強さで上陸へ
(CNN) 強い勢力をもつサイクロン「バユ」がインド西部に接近している。アラビア海で10日に発生したバユは、11日には風速33メートル以上に達し、ハリケーン並みの勢力に発達した。
今後は北上しながらさらに勢力を強め、インド西部を直撃する見通し。12日にはムンバイ西部約200キロの沖合を通過し、13日にグジャラート州に上陸が予想される。
米合同台風警報センターの11日の予報によれば、上陸時の風速はおよそ49メートルに達する見通し。これはカテゴリー2~3のハリケーンに匹敵する。
これほど強い勢力のサイクロンがアラビア海の極北に到達するのは極めてまれ。グジャラート州に上陸すれば約20年ぶりとなる。
この地域では1998年、風速54メートルのサイクロンが上陸し、およそ1万人が死亡していた。
インド軍と政府は11日、サイクロン上陸に備えて国家災害対策部隊を派遣した。
海上は大しけが予想され、沿岸部では最大2メートルの高潮が発生、低い土地では浸水の恐れがある。インド気象庁はグジャラート州沿岸部の豪雨や暴風に警戒を呼びかけている。
インドでは5月初めにも大型サイクロン「ファニ」が東部を直撃し、数十人が死亡した。