香港政府、デモ隊を非難 「非常に危険な状況」招く可能性
香港(CNN) 香港政府は4日、「逃亡犯条例」改正案などに抗議するデモ隊に対し、域内を「非常に危険な状況」に追い込む可能性があると警告した。香港では先の週末もデモが相次ぎ、交通がまひしたほか、繁華街は戦場のようになっていた。
4日夜には香港島の銅鑼湾(コーズウェイベイ)にデモ隊が押し寄せ、幹線道路を封鎖。警察は催涙弾を発射して排除を試みた。
これに先立ち新界地区東部でもデモが行われ、参加者が警察施設の周りに集まって物を投げたり、窓を割ったりした。5日午前にはゼネストも計画されているほか、7カ所でデモが実施される予定。
一連のデモは6月上旬に始まった。発端は容疑者の中国本土移送を可能にする「逃亡犯条例」改正案への抗議だったが、普通選挙権導入などに要求が拡大していった。香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は改正案を棚上げしたが、正式には撤回していない。
香港政府は4日夜、デモを非難する声明を出し、「あからさまな法律違反や公共の平穏の破壊、警察への暴行は香港社会と経済および生活を阻害する」と述べた。
さらに「既に平和で理性的な抗議という範囲をはるかに超えている。政府と一般市民はいかなる状況であれ、こうした行動を容赦しない」「さもなければ彼らは香港を非常に危険な状況に追い込むことになる」としている。
香港の大半は依然として安全だが、人気のエリアでは週末を中心に日常生活に影響が出る地域も目立つ。
3日のデモは世界有数の人口密集地、旺角(モンコック)を出発。許可されたルートを越えて繁華街の尖沙咀(チムサーチョイ)に入った。