香港中心部、デモ隊と警官隊の衝突でまひ状態に
香港(CNN) 香港中心部で28日、「逃亡犯条例」改正案への抗議をきっかけに毎週展開されている大規模デモの参加者らと警官隊が衝突し、街の交通などがまひ状態に陥った。
デモ隊は当初、香港島の政府ビルに近い公園に集まった。警察はここでの集会を許可する一方、市内での行進については暴力的な衝突に発展するリスクが高いとして認めていなかった。
ところがデモ隊は無許可のまま中心部の各方面に散らばった。「警察の暴力」に抗議するスローガンを掲げた若者らが主要道路を封鎖したり、中国政府の出先機関に近付こうとしたりしたのに対し、警官隊が催涙ガスやゴム弾を発射。現場周辺の路上は煙が立ち込める戦場と化した。
参加者らは即席の盾や竹の棒を使って抵抗し、警官隊にれんがや卵を投げ付けた。手押し車に火を付け、警官らに向かって走らせる集団の姿もみられた。
For the past 3 hours police have been firing tear gas to clear protesters in Sheung Wan. A few hundred remaining protesters are still on the streets. Whole area is in lockdown #HongKongProtest #antielab @cnn #ExtraditionBill pic.twitter.com/1xilmm4n9M
— Rebecca Wright (@bexwright1) 2019年7月28日
中心部では店舗が休業を余儀なくされ、地下鉄の一部路線が運転を取りやめた。
香港のデモはこの2カ月間、週末ごとに繰り返されてきた。デモ隊の焦点は条例改正案への抗議から民主化や警察の対応に関する徹底調査、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官退陣などの要求に移っている。27日には中国本土との境界に近い元朗地区で警官隊との衝突が起きていた。