自転車の通勤者に1日の休日追加を提案、独議員
(CNN) ドイツ連邦議会の「緑の党」議員がこのほど、自転車を使った通勤者はより健康的で欠勤なども少ないため年間の休日日数を1日多くすべきだと提案し、政府に制度の導入を求めた。
CNNの取材に応じた同議員のシュテファン・ゲルブハール氏はオランダの研究やドイツの環境保護当局の調査を引用しながら、「統計では自転車を普段使う通勤者が病気になったり欠勤の回数は少ないことが示されている」と主張した。
また、1日多い休暇日数の付与は通勤者に自動車ではなく自転車利用を促す要因にもなり得ると指摘。「道路の混雑や大気汚染の減少にもつながり、自転車利用者だけでなく地域全体に利益を及ぼす」とも説いた。
運動の実施は寿命が伸び、心臓疾患や心臓発作、糖尿病のリスクを減らすとの効果は良く知られている。ただ、ドイツの医療保険企業「BARMER」は、自転車利用者がより良好な健康の維持に直結するとのゲルブハール氏の主張を疑問視。
同社の報道担当者はCNNに寄せた声明で、この説を裏付ける統計の存在は知らないと指摘。スポーツが健康に良いのは当然としながらも、議員の結論は余りにも短絡的と批判し、自転車には乗らないが偏りのない食事に留意したり、1日当たりたばこ2箱を吸う体重過多な自転車利用者の場合はどうなのかとも問いかけた。