第2次大戦開戦から80年、ドイツ大統領がポーランドに許し請う
(CNN) 第2次世界大戦の開戦から80年目となる1日、ポーランドのビエルンで行われた式典でドイツのシュタインマイヤー大統領が演説し、ポーランド国民に許しを求めた。
ビエルンは1939年9月1日、ナチス・ドイツが第一陣の爆撃を開始した地だった。シュタインマイヤー大統領は大戦を生き延びた人や犠牲者の遺族らを前に、「私はビエルン攻撃の犠牲者に頭を下げる。ドイツ独裁の犠牲者を追悼し、許しを求める」と語りかけた。
第2次世界大戦では600万人近いポーランド人が命を落とした。大戦の死者は合計で5000万人を超え、殺害されたユダヤ人約600万人のうち半分はポーランド人だった。
ポーランドのドゥダ大統領は演説の中で、第2次大戦下のポーランドの苦難の歴史に言及し、「心の傷」は今も癒えていないと指摘。「自由のために自らの命を犠牲にして戦った」兵士たちに感謝の意を示した。
一方、ポーランドのモラウィエツキ首相は1日午前、グダニスクのベステルプラッテで行った演説で、ポーランドは第2次大戦によって物質的、精神的、経済的、金銭的に甚大な損失を被ったと述べ、「我々が被った損失のことを忘れてはならない。真実を求め、賠償を要求しなければならない」と訴えた。
ロイター通信によると、ポーランドでは2015年に与党「法と正義」が政権を握って以来、戦争賠償を求める声が高まった。