カナダ首相、差別的な化粧を再度謝罪 回数は「分からない」
(CNN) カナダのトルドー首相は19日、過去3度にわたり顔を黒や茶色に塗る化粧をしたことに関し、改めて謝罪した。ただ、人種差別的な化粧を計何回したかは分からないとしている。
トルドー氏は「私の行為はアイデンティティーを理由とした不寛容や差別に直面すべきでない人を傷つけた。このことを深く後悔している」と述べた。
さらに「(顔を黒く塗る)ブラックフェースには人種差別の歴史があり、いかなる場合も受け入れられない。当時それを理解すべきだったし、こうした行為に及ぶべきではなかった」とした。
トルドー氏はなお自分は社会正義を求める戦いの味方だと主張し、人種差別や不寛容に対抗する政府の施策を強調した。
ただ、過去に他にも肌の色を濃く見せる化粧をしたことがあるかは明言しなかった。当時はこの問題に疎く、個々の事例は覚えていないとしている。
トルドー氏は前日、学校教師だった2001年に顔を茶色に塗った写真が米タイム誌に掲載されたことを受け、謝罪していた。
さらに謝罪の中で、高校時代のイベントでジャマイカの民俗音楽を歌った際、肌の色を濃く見せる化粧をしていたことも認めた。CNN提携局CTVニュースは同日遅く、情報筋からこの時の写真を入手。情報筋はこの写真について、高校の卒業アルバムにあるトルドー氏の写真だとしている。
19日にはカナダのグローバルニュースの記者が、顔を黒塗りにしたトルドー氏の動画を野党・保守党筋から入手し、同筋の話として、動画は1993~94年ごろに撮影されたものだと報じた。
与党・自由党はCTVに対し、動画に映っているのが90年代初めのトルドー氏であることを確認した。