フィリピンのドゥテルテ大統領、神経筋疾患に罹患と告白
(CNN) フィリピンのドゥテルテ大統領は7日までに、慢性の神経筋疾患にかかっていることを明らかにした。74歳のドゥテルテ氏については、かねて健康上の問題が複数取りざたされていた。
ドゥテルテ氏はロシアを訪問中の5日、首都モスクワに暮らすフィリピン人の聴衆に向けた演説で、重症筋無力症に罹患(りかん)したと告白。「神経機能に異常をきたしている」と説明した。CNNフィリピンが伝えた。
米国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)によると、重症筋無力症は骨格筋の筋力低下を引き起こす。一般的な症状としては、まぶたが十分に開かない眼瞼下垂(がんけんかすい)、目のかすみ、嚥下(えんげ)や発話、呼吸がうまくできなくなることなどが挙げられる。
治療法は見つかっていないが複数の対症療法があり、患者は生活の質を比較的高く保つことができるとされる。同研究所は大部分の患者の平均余命について、罹患していない人々と変わらないとしている。
ドゥテルテ大統領は2017年、睡眠時に追加の酸素供給を受けなくてはならないことを明らかにした。今年になってからも睡眠薬の服用を公表。過去には麻薬性鎮静薬のフェンタニルを痛み止めに使用したことがあるとも認めていた。
独立系の世論調査会社が昨年の第4四半期に調べたところ、成人のフィリピン国民の66%がドゥテルテ氏の健康問題について不安を感じると回答。第3四半期の55%を上回った。