独ドレスデン市議会、ナチズム対応で「非常事態」を宣言
(CNN) ドイツ東部ザクセン州の州都ドレスデンの市議会は、「ナチズムによる危機」に対応するための非常事態宣言を採択した。
非常事態宣言は10月30日に市議会の採決にかけられ、賛成39、反対29で採択された。
市内で極右勢力の勢力が強まっているとの警告を発し、「民主的で開かれた多元的社会」を守ると表明する内容。
宣言案を提出した議員はCNNとのインタビューで、過激な極右思想が社会の中心部にまで及び、気候変動による危機と同様の重大な問題が起きていると語った。
同議員は、宣言の持つ意味合いはあくまで象徴的だとする一方、ドレスデンが直面する極右勢力の脅威を強調する効果はあると述べた。
ドイツの反イスラム運動「PEGIDA」は2013年、ドレスデンから始まった。同市では今も定期的に集会が開かれている。ザクセン州では9月の州議会選挙で、新興右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の得票率が27.5%に達した。