インド首都で「耐え難い」大気汚染、便の遅れや行き先変更相次ぐ
(CNN) インドの首都ニューデリーで3日、大気汚染が「耐え難い」レベルにまで悪化、市内は濃いスモッグに覆われて、インディラ・ガンジー国際空港に離着陸する便は遅れや行き先の変更が相次いだ。
同空港では視界が極めて悪く、国際便少なくとも1便を含む37便が行き先を変更した。
ニューデリーの大気汚染指数は3日、健康に有害とされるレベルにまで上昇。首都圏政府のケジリワル首相はツイッターへの投稿で、インド北部の大気汚染は「耐え難い」と形容した。
グリーンピースなどがまとめた大気汚染の世界ワーストランキングでは、上位10都市のうち7都市までを、インドの都市が占めている。
エア・インディアやスパイスジェットなどの主要航空会社は3日、インディラ・ガンジー国際空港に離着陸する便に遅れや欠航が出る可能性があるとして、乗客に注意を促した。
スモッグの影響で市内の視界が悪くなっている/Mohd Zakir/Hindustan Times via Getty Images
空港当局者はCNNの取材に対し、視界が悪くても航空機を着陸させることは可能だが、そのための訓練を受けている操縦士ばかりとは限らないと話している。
ニューデリーではこの季節になると、気温の低下や農家の焼き畑に伴って大気汚染が悪化する。ヒンドゥー教の光の祭り「ディワリ」で使われる爆竹の煙も、大気汚染の悪化に拍車をかけた。
今回は数日前から視界が著しく悪化、交通規制や屋外での活動規制が行われている。ケジリワル首相は1日、市内の学校に通う子どもにマスク500万枚の配布を開始したと発表していた。
AFP通信によると、学校は5日まで休校するよう指示されているという。