香港デモで70歳男性が死亡、れんがの直撃受ける 死者2人目
香港(CNN) 香港で13日に政府支持派と反政府派が衝突した際、頭部にれんがの直撃を受けた70歳の男性が死亡したことが分かった。病院当局の報道官がCNNに明らかにした。
警察によると、男性は清掃の仕事の昼休みを利用して、道路に散乱したれんがの片付けを自主的に開始したところだったという。
この様子を捉えたとされる動画には、デモ隊と政府支持派が互いにれんがを投げつけた後、男性1人が地面に崩れ落ちる場面が映っている。警察は、暴徒が投げたれんがが男性に直撃したとしている。
男性は新界地区の病院で現地時間午後10時51分に亡くなった。当局は検視を行う方針。
男性は6カ月近く続く香港当局とデモ隊の衝突で2人目の死者となった。
8日には、デモ現場近くの駐車場で転落し、頭部に重傷を負っていた22歳の男子大学生が死亡。香港の反政府デモで初の死者となり、市内の緊張はさらに高まった。
以来、香港では破壊活動が新たな水準に達し、これまでになく多くの重体者が出ている。
香港病院当局によると、13日にはデモに関連した負傷者計67人が病院で手当てを受けた。頭部に催涙弾とみられる物体の直撃を受けた15歳少年が重体だという。
今週の政情不安の高まりを受け、中国による介入の可能性も改めてささやかれている。
中国の習近平(シーチンピン)国家主席は14日、ブラジルで開かれた新興5カ国(BRICS)首脳会議で演説し、香港の喫緊の課題は秩序を立て直して、混乱に終止符を打つことだと指摘。「『一国二制度』原則の柱への重大な挑戦だ」として暴力行為を非難した。