香港デモ、衝突後の香港理工大学の構内を歩く
香港(CNN) 香港でのデモが激しさを増すなか、数千人の学生のデモ参加者が先週、香港理工大学の構内になだれ込み、大学を占拠した。
構内を占拠した学生らはその後、厳しい選択を迫られることになる。生活必需品が尽きるまで中にとどまるか、催涙ガスを浴び暴動の容疑で逮捕される危険を冒しながら大学から立ち去るかという選択だ。
警察は、デモ参加者について、香港理工大学や他の大学を軍事訓練場のような武器の製造工場にしたとして非難し、大学を取り囲んだ。
警察は大学の周辺から2日以上にわたって催涙ガスをデモ参加者に向けて発射し、デモ参加者は火炎瓶や弓矢などで対抗した。
香港理工大学の入り口/Joshua Berlinger/CNN
数百人が構内に閉じ込められたが、一部は大学を脱出した。当局によれば、1100人が大学から立ち退き、そのうちの600人は進んで避難したという。警察によれば、18歳以上は逮捕されたほか、未成年者は身元の登録後に解放された。
19日の午前までに衝突は収まり、大学は廃墟と化した。一部のデモ参加者が構内にとどまっている。
大学の入り口の上に立つと、くずぶっている廃棄物や燃えたガソリンのにおいが鼻をついた。
共同寝室となった体育館/Joshua Berlinger/CNN
デモ参加者の本部のようになっていた学生食堂に続く道には使われなかった数千本の火炎瓶が散らばっていた。
CNNの取材班が19日午前に訪れた際に中にいたデモ参加者は約50人だった。 寝ているものもいれば、ぼんやりと携帯電話を見つめているものもいた。
先週から、デモ参加者は香港理工大学に立てこもっていた。デモ参加者は香港理工大学を拠点として利用し、近くの道路を封鎖するなどしていた。
使われなかった火炎瓶のボトル/Joshua Berlinger/CNN
19日までに警察が大学を包囲し、抜け出す道はないようにみえた。一部は橋の上からロープを垂らして脱出した。
学生食堂にいた10代の男性は、警察がいつ構内になだれ込んでくるかもしれないという恐怖からほとんど眠れていないと語った。
学生食堂から通路の向こうにある体育館は共同寝室となっていた。
再び外に出ると、出口を探してうろつくグループがいた。空っぽのプールは火炎瓶を投げる練習場となっていた。