スペインで性的暴行被害が増加、米大使館が渡航者に警戒呼びかけ
マドリード(CNN) 在スペイン米国大使館は、スペインを訪れる米国人の旅行者や留学生に対し、性的暴行に警戒して行動するよう注意を呼びかけた。
スペイン内務省は、「過去5年にわたり、性的暴行の件数が全土で着実に増加している」と述べ、「米国人の若い旅行者や学生に対する性的暴行が、スペイン全土で増えている」とした。
スペイン南東部のムルシアでは昨年12月31日、米国人女性3人が強姦の被害に遭ったと伝えられていた。
米大使館は、「スペインで性的暴行の被害に遭った米国人は、司法制度が米国とは大きく異なることから、現地の制度に従って対応することが非常に難しい」と指摘している。
スペインでは昨年11月、意識のない14歳の少女を集団で強姦したとして起訴された男5人に性的暴行罪は適用できないとした裁判所の判断をめぐり、大規模な抗議運動が巻き起こっていた。5人は性的暴行よりも罪が軽い性的虐待の罪で有罪が言い渡された。
スペインの法律で性的暴行や強姦に分類されるのは、加害者が暴力や脅しを行使した場合に限られる。