アフガン行政長官出席の式典で襲撃 32人死亡、58人負傷
(CNN) アフガニスタンの首都カブールで6日、野党指導者のアブドラ行政長官が出席していた式典で武装集団による襲撃があり、32人が死亡、58人が負傷した。保健省報道官によると、死者には女性や子どもも含まれる。
事件はカブール西部で発生。アブドラ氏はCNNの取材に、銃声やロケットの発射音のような音が聞こえたと証言した。同氏自身は無事に現場から逃れたという。
内務省の報道官は、アフガン特殊部隊が襲撃に関与した3人全員を殺害したと説明。情報筋はCNNの取材に、武装集団は付近の高層ビルから人混みに向けて銃撃したと明かした。
現場付近に展開する英国兵士/Rahmat Gul/AP
現場では政治指導者の故アブドル・アリ・マザリ氏の追悼式典が行われていた。情報筋によると、式典は昨年も襲撃を受けたが、それに比べると今年の襲撃は小規模だったと明かした。
反政府勢力タリバーンの報道官は声明で一切の関与を否定した。
アブドラ氏は事件の背後に誰がいるのか臆測は控えるとし、「徹底調査によりアフガン国民に明確な答えを示すことが必要だ」と述べた。
襲撃事件の発生後に警戒に当たる治安部隊/Sayed Khodaiberdi Sadat/Anadolu Agency/Getty Images
さらに「治安部隊から全容の報告を受けていないため犯人を名指しするつもりはないが、我々は誰が関与したのか知る必要がある」としている。
アフガン情勢をめぐっては先週、米国とタリバーンが中東カタールで歴史的な和平合意に署名していた。カブールで襲撃が起きたのは署名以降初めて。
負傷者の男性が救急搬送された/Rahmat Gul/AP