NZ、新型コロナの「排除」を宣言 新規感染者1桁で制限緩和
(CNN) ニュージーランドは27日、国内で新型コロナウイルスを「排除」したと宣言し、種々の制限措置の段階をこれまでの「レベル4」から「レベル3」に緩和すると明らかにした。新たな感染者数が1桁にまで低下したことを受けて対応した形だ。
この日の記者会見では新たな感染者が1人、「感染疑いのある患者」が4人、死者が1人報告された。
アシュリー・ブルームフィールド保健局長は、新規感染者数の少なさから、自信をもってウイルスの排除という目的の達成を宣言できると述べた。ここでの排除とは、感染者がゼロになることではなく、個々の感染源が追跡できる水準にまでその数が低下することを意味する。
アーダーン首相は、新型コロナウイルスが「現在のところ」排除された状態になっているとしつつ、国として引き続き警戒する必要があると指摘。今後も少数の感染者は出るとの見通しを示した。
ただ感染者数が1桁まで減少したこと自体は「素晴らしい」とし、約5週間にわたりロックダウン(都市封鎖)などの制限を継続した国民の取り組みをたたえた。
制限措置のレベル3への引き下げは28日から行われ、企業は部分的な業務の再開が認められる。自宅の外では互いに2メートルの距離をとるといった制限は継続する。
学校も規模を縮小して再開。製造業や林業なども同様に再開するが、可能であれば在宅勤務を行うよう求めている。
海水浴など感染リスクの低いレジャーは認められる。結婚式や葬儀なども参加者が10人までなら開催できる。
図書館や美術館、ジムなどの公共施設は引き続き閉鎖される。新たな制限措置は2週間後の来月11日まで継続し、その時点で検証を行う予定。