NZ、新型コロナ規制ほぼ全面解除 感染者ゼロに
(CNN) ニュージーランドのアーダーン首相は、新型コロナウイルス対策規制を9日からほぼ全面的に解除すると発表した。警戒水準は「レベル1」に引き下げられ、学校や職場の再開が可能になるほか、集会や国内移動に対する規制は撤廃される。
ただし、他人との距離をあけるソーシャル・ディスタンシングは引き続き奨励する。アーダーン首相によると、新たな感染を防ぐため、非居住者の入国禁止も継続する。居住者が海外から帰国する場合は2週間の隔離を義務付ける。
ニュージーランドでは過去17日間の間、新型コロナウイルス検査で陽性反応が確認されなかった。病院で治療を受けている患者は12日間にわたって皆無の状態が続き、最後の集団感染が起きてから40日が経過した。
米ジョンズ・ホプキンス大学の統計によると、世界で確認された新型コロナウイルス感染者は8日に700万人を超え、死者は40万2000人を突破した。ニュージーランドで確認された症例数は1504例、死者は22人だった。
同国では2月28日に最初の症例が確認され、感染者が6人になった3月14日の時点で海外からの入国者に2週間の自己隔離を求めると発表。同月20日には外国人の入国禁止に踏み切り、25日には「レベル4」の厳戒態勢に入って、自宅近くで最低限の運動をする以外の外出を禁止した。
ニュージーランドはまた、世界の中で特に高い検査能力をもつ国の1つだった。
同国とオーストラリアの間では、相互の住民の自由な往来を認める「トラベルバブル」も検討されているが、アーダーン首相は8日、「国民に間違ったスタートを切ってほしくない。スケジュールについては、もっと確実になった時点で公表する」と慎重な姿勢を示した。