英エリザベス女王、公務でビデオ会議デビュー 史上初
(CNN) 英国のエリザベス女王(94)が公務の一環として、史上初めてビデオ会議システムを使って懇談会に参加した。王室は11日、公式ツイッターアカウントにこの時の動画を掲載した。
エリザベス女王は娘のアン王女とともに、介護従事者たちとのビデオ懇談会に参加した。これは、病気になったり体が弱かったり障害があるなどの家族や友人を無償で介護している約700万人のことを知ってもらうための啓発キャンペーンの一環だった。
女王は懇談会の参加者たちに、「皆さんのお話を興味深くうかがいました」「皆さんが達成してきたことに強い感銘を受けました。今日ご一緒できたことを大変うれしく思います」と語りかけている。
エリザベス女王は懇談会の参加者らの功績に対し「非常に感銘を受けた」と語った/The Royal Family/Twitter
PA通信によると、ビデオ懇談会は今月4日に行われ、家族などを介護している人たちのほかに、介護従事者を支援する慈善団体の代表が加わった。エリザベス女王はウィンザー城のオークルームから参加した。
女王が最後に登場し、最初に退出するという伝統はテレビ会議システムのZoom(ズーム)でも守られていた。
家族4人を介護しているナディア・タイラーさん(44)がPA通信に語ったところでは、45分間の懇談会の中で、エリザベス女王が参加したのは20分ほど。参加者たちは、新型コロナウイルスやロックダウン(都市封鎖)の影響などについて語り合ったといい、「女王は私たち全員に、どう切り抜けたのかについて尋ね、素晴らしいと言ってくれた」とタイラーさんは話している。