イスラエルとバーレーン、「完全な国交正常化」で合意 トランプ氏
(CNN) トランプ米大統領は11日、イスラエルとバーレーンが「完全な国交正常化」で合意したと明らかにした。湾岸地方のアラブ諸国がイスラエルとの国交樹立を発表するのはここ1カ月で2度目で、中東の勢力図はさらなる再編が進みつつある。
トランプ氏はホワイトハウス執務室で今回の合意を発表し、中東和平への一歩と位置付けた。ツイッターでは「今日またしても歴史的な快挙を成し遂げた!」としている。
ホワイトハウスでは来週、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)による国交正常化合意の署名式が行われる予定で、イスラエルのネタニヤフ首相やUAE当局者が参加する。
ネタニヤフ氏はUAEとの合意の条件として、ヨルダン川西岸の一部併合を凍結することに同意した。ただ、将来的に併合を再開する可能性は排除していない。
今回の合意は米大統領選を2カ月後に控える中で発表された。トランプ氏は諸外国間の合意をまとめる自身の取り組みを有権者へのアピール材料としたい考えで、特にキリスト教福音主義者に対してイスラエル支持の姿勢を強調してきた。
バーレーン国営通信によると、ハマド国王はトランプ、ネタニヤフ両氏と電話で会談。「二国家解決および国際的正統性を持つ関連決議に沿う形で、戦略的選択肢として公正かつ包括的な和平に至る必要性を強調した」という。
ネタニヤフ氏も声明で合意を歓迎し、他のアラブ諸国も追随するだろうと主張した。
一方、パレスチナ解放機構(PLO)執行委員会のハナン・アシュラウィ委員はツイッターで、「アラブ諸国にイスラエルとの関係正常化を強要したり促したりしたところで、平和と尊厳がもたらされることはない」と反発した。