(CNN) 米民主党の大統領候補、バイデン前副大統領は11日までに、トランプ大統領が著名ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏とのインタビューで機密の核兵器システムの存在を明かしたことに触れ、トランプ氏は「国家安全保障の何たるかを全く理解していないように見える」と指摘した。
CNNの単独インタビューに応じたバイデン氏は、トランプ氏がウッドワード氏に語った内容について「驚きではなかった」と述べた。
そのうえで「トランプ氏とデータを共有してよいものか、情報機関の関係者が最初から不安に思っていたのはなぜか。それは彼らがトランプ氏を信用していないからだ。彼らはトランプ氏の発言や行動を信用していない」とし、「トランプ氏は国家安全保障の何たるかを全く理解していないように見える。どうすれば自分を宣伝できるかという考えしかない」と断じた。
バイデン氏はさらに、トランプ氏がハリケーンに核兵器を落として上陸前に消失させることはできないか尋ねたとする米ニュースサイト「アクシオス」の報道に言及。また飛行機が登場する100年以上前に起きた米独立戦争をめぐり、トランプ氏が昨年、大陸軍が英国側の「空港を占領した」と述べたことにも触れ、「私の理解を超えている」と嘆息した。
バイデン氏は続けて、トランプ氏が戦死者や負傷者を「負け犬」「まぬけ」と形容したとする米誌アトランティックの報道にも言及した。息子の故ボー・バイデン氏がコソボやイラクで従軍したことを強調しつつ、「息子と共にいた全ての人や戦死者。彼らがまぬけだというのか。理解に苦しむ」と述べた。
そのうえで「私の立候補とは関係なく、トランプ氏は米軍の最高司令官になるべき人物ではない。この男のような行動を取った最高司令官は過去にいない。皆無だ」と強調した。