ベルギー前国王の隠し子、「王女」の称号勝ち取る
(CNN) ベルギー・ブリュッセルの裁判所は2日までに、前国王アルベール2世(86)が自分の娘だとした彫刻家のデルフィーヌ・ボエルさんに対し、同国の王女と認める決定を下した。王族の権利を求めて続けてきたボエルさんの法廷闘争が勝利で終わった形だ。
52歳のボエルさんには、前国王の3人の子どもたちと同じ権利が認められる。ボエルさんは親子関係の認知を求め、7年前から訴えを起こしていた。
前国王は昨年5月、裁判所の命令でDNAの検体を提出。弁護団はDNA鑑定の結果として、前国王がボエルさんの父親であることが確認されたと発表していた。
今年1月には、前国王自ら、自身がボエルさんの生物学的な父親であることを認めている。
ボエルさんは今後、自らの姓を父親と同じ「ザクセン・コーブルク」に変更する。ボエルさんの子どもたちも、ベルギー王国の王女や王子となる。
ボエルさんの弁護士はCNNへの声明で、ボエルさんが裁判所の決定を喜んでいると述べた。また「これまでの長い訴訟手続きは彼女とその家族にとって特につらいものだった」としたうえで「法律上の勝利は決して父親の愛情の代わりにはならないが、正義を求める気持ちを呼び起こすものだ」と語った。