ノーベル医学生理学賞、ハービー・J・オルター氏ら3氏 C型肝炎ウイルス発見
(CNN) スウェーデンのカロリンスカ研究所は5日、今年のノーベル医学生理学賞をハービー・J・オルター氏、マイケル・ホートン氏、チャールズ・M・ライス氏の3氏に授与すると発表した。C型肝炎ウイルスの発見を評価した。
同研究所は3人が新型ウイルスの特定につながる影響の大きな発見をしたと言及。肝硬変や肝がんを引き起こす血液伝播(でんぱ)性肝炎に対する闘いで決定的な貢献だったと称賛した。
臨床脂質学の専門家、インペリアル・カレッジ・ロンドンのギルバート・トンプソン名誉教授は、今回の受賞は遅すぎたくらいだと述べ、C型肝炎について、「主要な問題の一つだったが、こうした研究は非常に大きな前進だった」と語った。
米国人科学者のオルター氏は輸血関連性肝炎の研究を行い、未知のウイルスが慢性的な肝炎の共通要因だと明らかにした。英国人科学者のホートン氏はC型肝炎と名付けられた新たなウイルスのゲノム(全遺伝情報)の分離に向けて、まだ実施されたことのない戦略を採用した。もう一人の米国人科学者、ライス氏はC型肝炎ウイルスだけで肝炎が生じることを証明する最終的な証拠を提示した。