欧州で相次ぐクリスマスのコロナ規制緩和、再燃懸念する声も

（ＣＮＮ） 新型コロナウイルスの感染拡大が続く欧州で、クリスマスシーズンに合わせて厳格な規制を緩和する国が相次いでいる。

英政府は２４日、１２月２３～２７日の５日間は新型コロナ規制を一時的に緩和して、最大３世帯までが一緒にクリスマスを祝うことを認めると発表した。これで、家族や友人と数カ月ぶりになるかもしれない再会を果たすことも可能になる。

英全土で新型コロナウイルスの症例数が１５０万を超える中、イングランドは現在２度目のロックダウン（都市封鎖）に入っている。

フランスは１０月末から全土で２度目のロックダウンに入り、生活必需品を扱う店などを除いて商店は休業しているものの、クリスマスツリーの販売は政府が公認している。

マクロン仏大統領は２４日、ウイルス感染拡大のペースが減速していることを受け、この週末からロックダウンを緩和すると発表した。１日当たりの症例数が５０００人を下回り、集中治療室（ＩＣＵ）の入院患者が２０００～３０００人に減った場合は、１２月１５日から一層の緩和に踏み切る方針。

マクロン大統領は「そうなれば、許可がなくても再び地域間などの移動ができるようになり、家族と一緒にクリスマスを過ごせるようになる」と話している。

イタリア保健省のザンパ次官は今月１１日に、大規模なクリスマスパーティーは避けてほしいと呼びかけた。集まる場合は親と子ども、兄弟姉妹といった近い親類のみにとどめるよう促している。

アイルランド政府はクリスマス前後の約２週間は規制を緩和する予定で、３世帯までの集まりを認めることを検討している。

ドイツのメルケル首相は１０月の時点で、クリスマスを祝うためにソーシャル・ディスタンシング（対人距離の確保）などの規制に従ってほしいと国民に訴えていた。ＣＮＮ提携局のｎ―ｔｖによると、現在はクリスマスから新年にかけて最大で１０人の集まりを認める措置を検討しているという。