20年以上逃亡続けた女の公判開始 7人殺害の罪 中国
(CNN) 中国で7人の殺害にかかわったとして警察に追われながら20年以上逃亡を続けた女の公判が、江西省南昌の人民裁判所で始まった。
同裁判所が中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の公式アカウントに投稿した声明によると、労栄枝被告(46)は21日に裁判所に出廷した。
報道によると、労被告は被害者の遺族に謝罪を表明し、交際していた男(殺人罪で死刑)に強要されて、恐怖心から手を貸したと主張している。
元恋人の男は1999年7月に逮捕されて7人を殺害した罪で有罪を言い渡され、同年12月に死刑が執行された。
裁判所は声明の中で、「2人は共謀し、明らかな役割分担があった」「南昌、温州、常州、合肥で共謀して強盗、誘拐、殺人の罪を犯した」と述べている。
法廷に立った労被告は、元恋人のやり方は「非常に残忍」だったと証言、自身も交際中に精神的、肉体的に暴行され、2度流産したと振り返った。
2人は1996~1999年にかけて交際していたとされ、元恋人が逮捕されると、労被告は複数の仮名を使って逃亡を続けた。各地を転々としながらバーや娯楽施設でパートとして働き、逮捕を免れる目的で容姿を変える手術も受けていたという。
しかし昨年11月に福建省アモイのショッピングモールで逮捕され、殺人、強盗、誘拐の罪で起訴された。
裁判では過去20年の間「暗闇の中で暮らしていた」と述べ、「やっと安心して眠れる」と告白。もう警察につかまることを恐れながら生活しなくても済むと語ったという。
被害者の遺族の1人は現地のメディアに対し、「私たちの過去20年の苦しみを、謝罪で晴らすことなどできない」と話している。