英、アストラゼネカの新型コロナワクチン承認 世界初
ロンドン(CNN) 英政府は、英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの使用を承認した。同ワクチンの承認は世界初。他社のワクチンに比べて価格が安く輸送や配送が容易なことから、世界の流行収束に向けた道が開けるとの期待が高まっている。
英国では米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンも承認され、既に接種が始まっている。オックスフォードとアストラゼネカのワクチンは来年1月4日から接種を開始予定。
英政府によると、いずれのワクチンもまずできるだけ多くの人に1回目の接種を受けてもらうことを優先させ、続いて3カ月以内に2回目の接種を受けさせる。
ハンコック英保健相は30日、スカイニュースの取材に対し、「これでさらに多くの人が、より迅速に1回目の接種を受けることができ、1回目の接種でそうした人たちを守ることができる」と説明。これまでのデータを検証した結果、1回の接種でも「非常に効果的」と専門家は判断しているが、「長期的な保護のためには2回目の接種も重要だ」と強調した。
オックスフォードとアストラゼネカのワクチンは、他国での流通にも期待がかかる。アストラゼネカは低~中所得国にワクチンを大量供給すると表明、そうした国では利益を追求しない方針を明らかにしている。
このワクチンは、これまでに承認された他社のワクチンに比べて大幅に価格が安く、氷点下の温度で保存する必要もないことから途上国でも輸送や配送がしやすい。