WHOの調査チーム、中国に入れず 事務局長が「失望」表明
(CNN) 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5日、新型コロナウイルスの起源を調べるために中国湖北省へ向かった調査チームが入国できなかったことを明らかにし、「大変失望している」と述べた。
WHOによる中国批判は異例。テドロス氏はジュネーブでの記者会見で、中国当局の高官と連絡を取り、調査がWHOの優先課題であることを改めて伝えたと述べた。
さらに、WHOとしてはできるだけ早く調査を開始したいと強調。中国側からも早期の派遣に向け、手続きを加速させているとの説明を受けたと語った。
調査チームの派遣については、WHOと中国側が事前に合意していた。メンバーのうち2人はすでに自国を出発していたが、中国当局から入国に必要な承認が下りていないとの通告を受けたという。
WHOの緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は、ビザをめぐるトラブルがあったとの見方を示した。同氏によれば、出発した2人のうち1人はすでに帰国し、もう1人は経由地の第三国で待機している。
同氏は「チームは単なる手続き上の問題であることを願っている」と語り、早期に解決して派遣が進められるよう希望すると強調した。
ロイター通信によると、中国外務省の報道官は4日、WHOのチームを歓迎すると述べていた。CNNは外務省にテドロス氏の発言に対するコメントを求めたが、返答は得られていない。