ヤンゴンで死亡した抗議デモ参加者を追悼する人々=11日/Stringer/Getty Images
(CNN) ミャンマー中部マンダレーで23日、自宅にいた7歳の女児が国軍に射殺された。活動家らはこれに抗議して、24日に全国の事業所や店舗を一斉に閉鎖する「サイレント・ストライキ」を呼び掛けた。
ミャンマーの政治犯を支援する団体AAPPとロイター通信によると、女児の自宅を国軍兵士らが襲撃した。
現地のニュースメディア、ミャンマー・ナウが女児の姉の話として伝えたところによれば、兵士らがドアをけり破って侵入した時、女児は父親のひざに乗せられていた。父親は家族全員が家にいるかと聞かれ、いると答えたが、兵士らは父親がうそをついたとして発砲。その銃弾が父親でなく、女児に当たったという。
活動家らは24日、全国の都市をまひ状態に陥らせようと、市民に自宅待機を呼び掛けた。現地メディアからの同日朝の写真には、各地の街から人が消えた光景が写っている。
AAPPは同国で2月1日のクーデター以降、少なくとも275人が死亡したと発表しているが、実際の死者ははるかに多いとみられる。現地で活動する国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(SC)」によると、子どもはこのうち20人以上を占めていた。中でも7歳は最年少とされる。
SCは23日の声明で「子どもたちは安全なはずの自宅で殺害されたと伝えられている」と懸念を示し、「連日のように多くの子どもが殺されているという事実から、治安部隊は人命を完全に軽視していることが分かる」と指摘した。
マンダレーでは22日にも、15歳の少年が自宅前で射殺されていた。
国軍の報道官は23日のテレビ会見で、市民に死者が出ているのは遺憾だとする一方、抗議デモの暴力に最低限の武力で対応していると主張した。