沈没した潜水艦を発見、乗員53人全員死亡と断定 インドネシア
インドネシア・ジャカルタ(CNN) インドネシア国軍司令官は25日、行方不明になっていた海軍の潜水艦「KRIナンガラ402」の残骸が海底で発見され、乗員53人全員の死亡を確認したと発表した。
同艦は21日にバリ海峡で演習中に消息を絶ち、24日には最後に所在が確認された地点から約3.2キロ離れた海上に、艦体の一部と思われる残骸が浮いているのが見つかった。これを受けて軍は同艦が沈没したと断定。音波探知機や磁気探知機を使ってこの海域を捜索し、シンガポールの救助船から遠隔操作艇を出して海底の様子を撮影していた。
その結果、潜水艦の垂直舵や水平舵、錨(いかり)、外装といった部品や、乗員の安全スーツなどの画像が確認された。国軍司令官は記者会見で、「確かな証拠に基づき、ナンガラ潜水艦の沈没と、乗員全員の死亡を宣言する」と発表した。
海軍参謀長によると、潜水艦は深さ850メートルの海底で発見され、艦体は3つに分裂していた。
捜索で見つかった潜水艦脱出スーツについて参謀長は、「このスーツは非常時の脱出用にのみ使われる。普段は箱の中に保管してある。だがそれが外に出ていた。乗員が装着しようとしたが、間に合わなかったと思われる」と語った。