受刑者・職員620人が避難、ネズミの大群に襲われ 豪刑務所
(CNN) オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州の刑務所がネズミの大群に襲われ、受刑者420人、職員200人あまりが避難を余儀なくされている。
ウェリントン矯正センターでは、ネズミの害で内部の回線や天井のパネルが損傷した。同州の刑務当局責任者は22日、修繕作業を急ぐ必要があると述べ、受刑者は別の施設に移送されると説明した。再発防止に向けた調査も合わせて実施するという。
専門家によると、同センターは畑に囲まれた場所にあり、冬の訪れとともにえさや住みかを求めるネズミが侵入したとみられる。
豪各地で昨年8月以降、ネズミが大量発生し、穀物や機械に大きな被害が出ている。大量発生はここ10年ほど繰り返され、冬になれば収まるのが常となっていたが、今年は例年以上に数が多く、ウェリントンのような田舎町では道路が埋め尽くされる状態が続いている。
受刑者や職員600人以上が避難を余儀なくされた/Courtesy CSNSW
ニューサウスウェールズ州では昨年、その前の2年分を合わせたほどの雨量を記録して大豊作となり、ネズミが爆発的に増えたとみられる。州政府は対策として、農家に無料で殺鼠(そ)剤を配布している。