タリバーン、元米軍通訳のアフガン人を斬首 復讐におびえる協力者たち

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
米軍で1年4カ月通訳として働いたソヘイル・パルディスさんがタリバーンに殺害された/Family Handout

米軍で1年4カ月通訳として働いたソヘイル・パルディスさんがタリバーンに殺害された/Family Handout

(CNN) 今年5月12日、ソヘイル・パルディスさんはラマダン(断食月)明けを祝う「イード・アル・フィトル」が近づく中、自身の姉妹を迎えに行くため、アフガニスタンの首都カブールにある自宅から近隣のホースト州へ車で向かっていた。

家族とのだんらんの機会となるはずだったが、5時間がかりの移動中に砂漠で車を走らせていた際、パルディスさんは反政府勢力タリバーンの戦闘員たちによって検問所で停車させられた。

わずか数日前にパルディスさんは友人に対して、タリバーンから殺害の脅迫を受け取ったと打ち明けていた。20年の間続いてきた戦争で、パルディスさんが16カ月間、米軍の通訳として働いていたことをタリバーンは探り出したのだった。

友人で同僚だったアブドゥラク・アユービさんはCNNに対し、「タリバーンは彼(パルディスさん)に、お前はアメリカのスパイだ、アメリカ人の眼となり、不信心者であり、われわれはお前と家族を殺害すると話した」と語る。

パルディスさんは検問所を突破しようと加速した。そして、生きている彼の姿を再び目にすることはなかった。

この出来事を目撃していた村人たちは赤新月社に対し、タリバーンは彼の車に向けて銃撃したと証言。道をそれて停車した車から、彼らはパルディスさんを引きずり出して斬首したという。

パルディスさんは、かつて米軍の下で働き、今はタリバーンによる迫害に直面する多数のアフガニスタン人通訳者の一人だ。同勢力は今、国内の支配地域を広げている。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「人道危機」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]